演出力

最近つくづく、主婦の仕事に必要なのは「演出力」だなと思う。

ケッコン当初、食事を作ってとにかく何も考えずそのまま出していたらあまり食いつきがよくなかった。最近は少し私も学んで、盛りつけや食器の整え方などを考えるようになったら、ぱっと食事を見た時の印象が以前より良くなったみたいだ。
そして声掛けも大事。「美味しいかなあ??・・」と不安そうに出すと、相手はたとえ美味しくても少し食欲が萎えるようだ。でもいかにも「美味しいわよ〜!」という感じで出すと、なんだか本当に美味しそうに感じるらしいから不思議だ。自分が逆の立場でもきっとそう感じると思う。
食事だけではない。声や表情だってそう。
実家の母が家でいつも笑顔だったのは無意識だったのかもしれないけれど、結果的には家族を安心させるための大事な演出だったと言えると思う。
花を生けたり、掃除をしたりということも、気持ちよく過ごす、ということのため。
これも一種の演出。結婚するまで「気持ちよく過ごす」というジャンルは私の中に存在しなかった。ヒマさえあれば動きまくって家にじっとしていなかったから。今もそれは変わらないけれど、さすがに少しは家のことを考えるようになった。食器とか整理整頓とか家具とかについて考えることが増えたから・・。そしてその「気持ちよく過ごす」という意味が少しは理解できるようになってきた、と思う。その意味はやはり「演出」なのだと思う。
主婦の仕事の半分くらいはその「気持ちよく過ごす」科で、あとの半分は洗濯や料理・買い出しなどの「肉体労働」科と思う。もちろんきっちりと割り切れず、むしろほとんどが「気持ちよく過ごす」科であり「肉体労働」科でもあるだろう。
・・・そんなことを最近考えていた。
で、見事にそれは歌に直結するのだ。
いかにも自信なさそうに舞台に立つと、本当に自分で自信がなくなる。
でも姿だけでも立派に立つと、意外と恐れは克服される。
それに何より音楽の仕事は自分プロデュースが出来なければ魅せる事ができない。
このように、最近の私は主婦の仕事と音楽の仕事はどちらも影響しあっていることに気がついてあれこれ考えることがある。主婦をしている時間も無駄にはしたくないと思う。

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