歌へのコンプレックスはどこから?

最近、コーラスなどの生徒さんで音楽コンプレックスが強い方が結構いらっしゃると感じました。「昔から歌が下手で」とか「音が取れなくて」などと仰るのですが、実際に歌うとそれほどでもない場合が多いのです。知人の声楽家の生徒さんにも多いと言う話も聞きました。

例えば、学校で一人で歌わされたのがとっても嫌だったとか、音を外して恥ずかしい思いをしたとか、何かのきっかけでそう思い込んでいるというケースも多いのかなと感じます。それで私は、これはどうしてだろう、、と考えてます。

あくまでも私見ですが、「正しく歌わねばならない」というところから来ている気がします。短期間ですが私が学校で教えた時、音楽に点をつけるというのに抵抗がありました。もちろん学校ですから、進級の為、成績表のための評価、ということになるのですが。。でも全員が音楽好きなわけではない学校音楽に限って言えば、できていないところを数えるより、できているところを認めてのばすことのほうが大事なんじゃないかなと思います。音が取れない、リズムが取れないとしても「声がいいね」とか、「正面を向いて堂々と歌うと素敵」とか「雰囲気がいいね」とか。いや、ふざけてません。それってとっても大事じゃないですか?音楽は、人を幸せにするもので、歌うその人の心が出てくるもの。たとえ「下手」でも、堂々と幸せそうに歌う姿は聴く側に何かが響くと思います。

皆が音楽の学校を受験するわけではない、むしろそれ以外の人の方が圧倒的に多い中で、音楽を専門に学んだ先生からしたらマイナスを数えたくなるのもわかります。でもまずは良いところを認めて、褒めて伸ばすところからのスタートが大事かと。私もレッスンをしながら理屈を言い過ぎる時があるなと反省しているので、自戒を込めて。。

 

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