メンタル不調に歌

声を出すことはなんだか良さそうだなと感じている方はいらっしゃるかもしれません。「発散」「ストレス解消」そんなことでカラオケは人気ですよね。

でも、なぜ歌で声を出すことは良いのでしょうか?

まず、歌は呼吸が伴うものだということ。メンタル不調だと特に、猫背、肩が内側に入って下を向きがちになります。そういう場合は呼吸が浅くなり、ため息のような吐く息中心になりがちです。しかし、歌う時には吐くだけでなくて吸わないと続きませんよね。吸うことで酸素が入ってきて、脳への血流が良くなります。また呼吸を盛んにすることで自律神経が整います。

そして、歌う時には好きな歌を歌うでしょう。その時の選曲は、疲れるな、嫌だなと思うような曲は選ばないと思うのです。元気いっぱいでテンションマックス大興奮の時にバラードはちょっと気分が乗らないかも。反対に落ち込み気味で癒されたいという時に縦ノリのロックは歌う気分にならない。自然と静かな曲を選ぶと思うのです。そのように、自分の気分と同調するような曲を選んでいると思います。これは音楽療法で曲を選ぶ時も考慮される点です。そして、自分の気分にあった曲だと、不思議と気分が落ち着くのです。

また、歌うことは発音を伴いますので、表情筋や唇、舌を動かします。それによって、落ち込んでいつも感情のない表情だったものが、無理にでも動かされていきます。動かせば動かすほど顔や舌の筋肉は柔軟になるので、笑顔にもなりやすくなります。嘘でも笑顔を作れば脳は騙されるということが分かっており、それによって気分が良くなります。

これらのことから、メンタル不調の時には歌うことをお勧めします。

実際、私も声楽科の学生の時にうつ状態になりまして、さらに過食になりました。しかし、レッスンは休めない、その時レッスンで発声をしたり歌うことで、感情の不安定さが落ち着いたという経験があります。

まずは鼻歌からでも、歌ってみてください。

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