尺八
昨晩は池尻大橋にある自由大学にいました。そしてまた新たな出会いがありました。
なんと自由大学で尺八の講座企画があり、その講師の薮内洋介さんとお会いしました。
なんと、というのも、私は20代前半に横浜で尺八を習っていました。当時、ディジェリドゥーやタブラなど各国の音楽に魅せられ、クラシックは西洋音楽じゃないか、日本の音楽はどこだ!と探して尺八に行き着いたのでした。
確か実家に当時買った安い尺八があるはず。音を出すことはある程度してクリアしたのですが、呼吸しすぎたのか目の前が真っ白になったり、正座が長時間できなかったりと、ひ弱な現代っ子の自分を発見したレッスンでした。結局長続きせずお蔵入りしております。
さて、そんな薮内さんですが、昨日尺八の呼吸から歌に通じる話になったときに、身体の骨格や口の中のこと、テノールのアクートのことなどとても分かりやすく、かつ的確に話され、お詳しく、とても真似できないと思いました。他にも尺八にまつわる歴史や民族移動の話などなど、とても面白い話がどんどん出てきて、あっと言う間に時間が過ぎてしまいました。
現在尺八人口は減っていて、60代くらいから下の世代があまりいないのだとか。昭和50年代に尺八ブームがあって、その頃の懐かしさで60代がやっているのだけれど、今の人にはなかなか興味をもってもらえないのだとか。
私が興味を持った頃は、武満徹やテクノなど、新しい音と共に尺八サウンドが私の耳には入ったのでしたが、今はどうなんでしょうか。
昨日は薮内さんの生演奏を聴けたのですが、心の叫びや熱が伝わる奏法で、聴いていて泣きそうになりました。多くの方に聴いて欲しい、残したい音です。